なぜバイオシミラー?
国民医療費軽減のために
令和3年度の日本の医療費は約44兆円で、そのうち約8兆円を薬剤費が占めています
1)。医療費が高額化する要因としては、高齢化と医療の高度化があげられます
2)。一方、ジェネリック医薬品が多く使われることにより、 医療費が減ったと報告されています
2)。令和3年度現在、ジェネリック医薬品の普及率は約79%です
3)が、バイオシミラーはジェネリックほど普及していません。
バイオシミラーは先行バイオ医薬品と同等/同質の品質、安全性、有効性を示す医薬品として厚生労働省の承認を得て提供されているお薬で、その薬価も先行バイオ医薬品の約7割となっていますので、バイオシミラーを使うことで、高騰し続けている
1,4)国民医療費の軽減に貢献できると期待されています。
厚生労働省保険局調査課:令和3年度医療費の動向
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/21/dl/iryouhi_data.pdf 2023/1/24参照
中医協 総-7
参考28.9.28:医療費の伸びの要因分解
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000137953.pdf
2023/1/24参照
中医協 総-1-1 3.12.3:医療品価格調査速報値について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000862008.pdf 2023/1/24参照
総務省:ICT超高齢社会構想会議報告書(平成25年5月)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000268318.pdf 2023/1/24参照
公的支援制度維持のために
国や自治体が費用を負担する制度が公費医療(公的支援制度)
5)で、この制度を支える公費も急速に増え続けています
6)。
バイオシミラーの普及が、高額療養費制度や指定難病医療費助成制度などの公的支援制度の維持に貢献できると期待されています
6)。
公費医療・難病医療ガイド 2019
山中 寿 他:最新医学72(4):625,2017
多くの患者さんにバイオ医薬品を届けるために
バイオ医薬品は、高度な技術や大規模な設備で製造され、品質を確かめるために今までの薬よりも多くの試験を行います。そのため、バイオ医薬品の薬価は、多くの薬よりも高くなっており
7)、経済的な負担から、バイオ医薬品による治療が受けられない患者さんもいます
8)。
バイオシミラーにより一人でも多くの患者さんがバイオ医薬品による治療を受けられるようになる社会が求められています
6)。
山中 寿 他:最新医学72(4):625,2017
厚生労働省医政局経済課:バイオ医薬品・バイオシミラーを正しく理解していただくために(患者・一般の方向け)(平成31年2月)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000496081.pdf 2023/1/24参照
日本リウマチ友の会:2015年リウマチ白書 リウマチ患者の実態<総合編>:31,94,2015